Artstudio WITH 吉田 静香
1993年 トールペイントに出会う
1993年子供たちが、まだ幼かった頃、雑誌「美しい部屋」に載っていた
トールペイントに興味を持ち、教室に通い始めました。
私のクラフト生活の始まりです。
絵心がなくても図案に順番に色を塗っていけば、
作品ができあがるトールペイントに夢中になり、
時間を見つけて、時には朝まで描いていたこともありました。
何年か経った頃、お友達が
「空いている教室があるんだけど、トールペイント教室をしない?」
と声をかけてくれました。
1998年 Artstudio WITH 開設
1998年art studio WITHの誕生です。
順風満帆に時が過ぎ、折しもトールペイント界は検定ブーム。
私も検定を受けるために、色彩学を学び始めましたが、
学べば学ぶほど「ドツボ」にはまり、色に対してコンプレックスの塊になっていきました。
すっかり自信をなくし、筆を持つことさえ嫌になった時期もありました。
楽しそうに作品を描いている生徒さんたちを恨めしく思ったほどです。
上達していく生徒さんたちを前に、私がこんな状態でいいんだろうか?
色の的確なアドバイスができない!
生徒さんたちに申し訳ない。
そういう想いが日に日に強くなり、その作風、色使いが大好きだった
弓部玲子先生のオイルクラスに入り、全てのことを1から勉強し直しました。
わかりやすく丁寧に、いつも的確なアドバイスをくださる先生、
そしてとても楽しい仲間たちに囲まれたレッスンで、
毎回毎回たくさんの「絵の具の墓場」(⇦色作りに失敗した絵の具のことです)
を作りだしながらも、こんがらがった糸が少し解け始め、
色作りが苦痛でなくなり、楽しくなり始めました。
そして、色の大切さ、奥深さを感じるようになっていました。
もともとインテリアが大好きで、お店に売っているインテリアや
雑貨に飽き足らず、自分で好みのものを作りたいという想いをいつも持っていました。
もう少し色を変えたい、もうちょっと落ち着いた感じにしたいと
想いながらもできなかったことが、
検定のためにと思って始めた色彩学のおかげででき始め、
私の好きな世界が作れるようになりました。
これまでの数えきれない失敗、つまずき、それらの全てが糧になり、
生徒さんのために様々な色アドバイスができるようになりました。
2016年 クレイチュールに出会う
ちょうどその頃、川島詠子先生が主催のクレイクチュールに出会いました。
オーブンで焼いて固まる粘土を使って小物やアクセサリーを作るクラフトです。
この粘土は時間を気にせずに作品を作れ、粘土をこねているときの心地よさ、
立体のものを作る楽しさにすぐ夢中になりました。
平面のものを作りだすトールペイント、立体のものを作りだすクレイクチュール。
この2つのクラフトが、今の私の作品作りの元になっています。
見本の作品を作るときは、ただ完成度を高めるだけでなく、
失敗しやすい所、注意する所、小さなテクニック、ちょっとした気遣いをすると
グンと良くなる所をわかりやすく説明できるようにと心がけながら、
クオリティーの高い作品になるように作業を進めています。
普段使いのものは使いやすく、飾って楽しむ作品は、お家のインテリアに合うように。
そしてその作品があるだけで、ほっと幸せを感じられる。
生活が楽しくなる。
そんな作品を作りたいという思いを大切に作品作りをしています。
「あー、これがあると生活が楽しい」
「これに触れていると、使っていると幸せだなぁ〜」
そんなふうに幸せを感じる作品。
心ときめくもの、好きなものを、ひとつひとつ丁寧に作る
そして誰かのために、自分のためにと想いを込めて作った作品。
そんな作品作りのお手伝いができればと思っています。
吉田 静香
2001年 日本トールペインティング協会 2級合格
2018年 クレイチュールコンテスト入賞
2019年 クレイチュールコンテスト入賞